2013年11月30日土曜日

東北帝国大学理科大学創設の地記念碑 -2013/11/17

東北大学片平キャンパス、正門を入って左手に人知れず記念碑があるのをご存じでしょうか。

E-M1, PB170009

一見「日時計?」などと勘違いしてしまいそうなこの記念碑、じつは「東北帝国大学理科大学創設の地」記念碑なんです。

E-M1, PB170010
 なにやらずらずらっと説明が書いてあります。読んでみましょう。

明治四十一年三月起工
古河家寄附
明治四十五年三月竣工

東北帝国大学理科大学創設の地記念碑

 わが東北大学は、明治四十年(一九〇七年)六月二十二日東北帝国大学理科大学として発足。東北帝国大学の分科大学の一つとして札幌の農科大学とともにこの地に誕生した。
 この理科大学の建物は、実業家古河虎之助氏から創立費の寄贈を受けて建設された。
 最初の建物は、明治四十四年九月この碑の後方に木造二階建が建築され、翌四十五年には片平丁と弾正横丁に面して赤煉瓦二階建が完成した。
 これらの建物は、約三十五年間にわたって、科学の進展と人材の育成とに多大の貢献をなしたが、昭和二十年七月十日の仙台大空襲により不幸にしてその大半を焼失した。
 このたび創設当時建物に用いられた木造屋根の装飾金具および古河家寄贈を印した銅板と赤煉瓦等を配した記念碑を東北大学発祥のこの地に建立することとした。
 われわれは、今六十有余年の昔日に深く想いをいたしよく創設の大業を全うせられ、東北大学隆盛の基礎を築かれた先輩の諸先生の努力をたたえるとともに、深い感謝の意をささげ、あわせてこの栄誉を永く後世に伝えるものである。

昭和四十三年四月二十五日
東北大学

古河家といえば、古河電工で有名な古河財閥です。
史料館の方に伺ったところでは、当時ちょうど古河財閥が足尾銅山の再開発で大もうけしたものの、皆さんご存じの足尾鉱毒事件で国中からたたかれていたときであり、イメージ回復のために莫大な資金をこの東北帝国大学創設に寄附することになった・・・とか。

E-M1, PB170012
この日時計の針のような棒は、建物の屋根についていた金具だったんですね。
そして、

E-M1, PB170014
まわりを固める煉瓦は、当時の建物でつかわれていたものだそうです。
片平キャンパスの中を注意深く見て回れば、さまざまな記念碑やゆかりのアイテムを見つけることができます。

2013年11月4日月曜日

クサギに実がつきました -2013/11/01

先日の記事でご紹介した、東北大学片平キャンパスのクサギの木。

このときはきれいな花が咲いていた9月半ばでしたが、月日はめぐって・・・11月。

XZ-2, PB015991
白い花はおちて、黒い実がおさまっています。

XZ-2, PB015988
花が咲いている時期ならともかく、実だけになった木を見上げて写真を撮っている姿は、かなり怪しかったかもしれません・・・

XZ-2, PB015991
場所は、柳町通りの西の端、片平丁の通りに出るちょっと手前です。
西を向いて、左手が現在の片平会館、そして放送大学宮城教育センター(旧東北帝国大学理学部生物学教室)、右手は片平丁小学校のグラウンド・・・

この界隈は、四季を通じていろいろな植物、花が楽しめるので、お気に入りのお散歩コースのひとつです。