2011年9月3日土曜日

こんどはOM 50mmでセンニンソウ -2011/09/01

ここ数日、E-420にRICOH XR RIKENON 50mm F2Lレンズのコンビネーションで出かけることが多かったので、久しぶりにOLYMPUS OM ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8を持ち出して、旧東北帝国大学理学部生物学教室の生物学標本園跡に咲いているセンニンソウを撮りに行きました。

全く同じ条件とはいかないので難しいかもしれませんが、RIKENONレンズとの写りの違いを比較してみたいという興味もありましたので。

現場に到着して、まず見つけたのは、花の上の小さなクモでした。
正面からかなり接近して、パチリ。

E-420, P9016478
OLYMPUS E-420
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8
OMエクステンションチューブ25mmを使用しています。

6:6の正方形にしたわけは・・・
実は、縦位置で撮ったのですが被写体が上のほうに偏ってしまい、下におおきな空間があいてしまってバランスがわるかったからなのです。

それは、私のE-420ではフォーカシングスクリーンが交換してあるためでした・・・
もともと、E-420のフォーカシングスクリーンはマニュアルフォーカシング(MF)には適していません。ファインダーの明るさを最優先したために、ほとんど素通しに近いものだからです。
そこで、フォーカシングスクリーンを交換することにしたのです。

shinodak-photostockブログで、詳しい経緯に触れていますのでよろしければご参照ください。
2010/07/19「E-420のフォーカシングスクリーンについて」
2010/07/20「とりあえずマグニアイピースで様子見しよう」
2010/07/22「NIKONのフォーカシングスクリーンがいいらしい」
2010/07/23「フォーカシングスクリーンについて~おばかな問い合わせしてみました」
2010/07/25「Katz Eye Opticsのスクリーン注文してしまいました」
2010/08/01「Katzスクリーン到着」

しかし、ピント合わせが楽になった反面、困ったことも・・・

2010/12/06「最近E-420の出番が・・・」

ファインダー内の、真ん中に「どーん」と大きな面積を占める、スプリットマイクロプリズムがどうも良くないのです。
特に、私が好む縦位置の向きでは、スプリットが縦になってしまい、ピント合わせが非常に難しいのです。(少なくとも私にとっては)

周辺のマットスクリーンのほうが、ピントの山がつかみやすく、ピントのヒット率はスプリットマイクロ使用時より格段に高いです。

前置きが長くなってしまいましたが・・・つまり、クモの目にピントを合わせようとしたときに、フレームの端でマットスクリーンを使いそのままシャッターを押した、というのが理由だったのでした。

苦肉の策として、下の余分な空間をカットするために、スクエアトリミングしたということでした。
まあ、フレーミングに関してはある程度妥協するしかないかもしれません。

さて、肝心の写りのほうに注目してみますと、クモの目には幸いばっちりピントが来ました。
・・・でも、なんだかクッキリしない。絞りをF1.8開放にしているということもあるのでしょうが、もしRIKENONを使っていたら、もう少しクモさんの小さく円らなお目々が「プツプツッ」と明瞭に写ってくれるのではないでしょうか。

クモの前後の花のボケ具合も、RIKENONレンズのときとは違ってかなりマイルド、かなりぼんやりになっています。
撮影条件としては、レンズ逆付けの上にOMエクステンションチューブ25mmを使っているので、RIKENON逆付け28.5mm接写リング使用と大差ないはずだと思います。
ということは、もう少し「芯のある」ソフト感を出そうと思ったなら、F2.8に絞るほうが良さそうですね。

F4まで絞ってしまうと、OM ZUIKO AUTO-MACRO F3.5レンズを開放で使ったときと大差なくなってしまいますので、F2.8という絞り設定は(このレンズの特徴を最大限に発揮させるためには)唯一の選択ということになるでしょうか。

それではここで、もう少しこの日撮影した写真を紹介していきたいと思います。

E-420, P9016480
これは、レンズを逆付けせずエクステンションチューブ25mmのみ使用したものです。手前の花にピントを合わせたら、先ほどのクモは霧の向こうに消えていくようにボケています。

ピントを合わせた花は、真ん中のしべの先端を狙ったのですが残念ながら少し後ピンになってしまいました。それにしても浅い被写界深度です。
もし狙い通り、しべの先端にピントを合わせたら、そのほかの部分がもっとボケボケになってしまっていたことでしょう。
やはりこれくらいのクローズアップ撮影では、F1.8開放という条件は少々「行きすぎ」のようですね。
このセンニンソウの花のように、細いしべがツンツンとこちらにむかって突き出しているような被写体ではなく、もう少し平面的でピントの合う面積が広い被写体ならばよいかもしれませんが。

E-420, P9016482
同じ花を、今度は逆付けで撮りました。かなりのソフト感です。
若干ピントを外してしまって、前ピンになっているようですので、逆付け絞り開放が「使えない」と結論づけることはできませんが、やはりF2.8に絞ったほうが良い結果が出ていたかもしれません。
でも、RIKENONレンズとはまたひと味違うムードが出ていると思います。

E-420, P9016492
これはフルコース。
逆付け、かつエクステンションチューブ25mmを使用して、このとき手持ちの機材で実現しうる最高拡大倍率で撮影したものです。
ここではばっちり、しべ先端にピントをもっていくことができました。でも、萼片(4枚の花びらのような部分)は完全にぼやけて、形がわからないほどになっています。
いきなりこの写真を見たら、何の花かわからないかもしれません。

かなりピントは合っているし、シャッター速度(1/800秒)を考えると手ブレもしていないはず・・・ですが、やはりRIKENONのときのような解像やクッキリ感が感じられません。
F2.8に絞れば解消されるかもしれませんが、RIKENONレンズでの「ぽってり」したボケ味と違ってこのOMレンズ特有の素直でさらっとしたボケ味を楽しむのであれば、やはり開放で使うべきでしょうか。
ピント位置からの距離によってボケ具合も変わってくるでしょうから、一概に言えないかもしれませんが。

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